無許可で法定金額を超える工事を行ったら!

建設業許可がいらない軽微な工事

建築一式工事
の場合
このどちらかの条件に該当する工事

  • 請負金額が1,500万円に未満の工事
  • 木造住宅工事で、延べ床面積が150㎡に未満の工事
    ※木造住宅とは、主要構造部が木造で、1.住宅、2.共同住宅、3.店舗等との併用住宅で延べ面積の2分の1以上を 居住の用に供するものをいいます。
建築一式工事
以外の場合
  • 請負金額が500万円に満たない工事


上記の金額を超える工事を請け負うには建設業許可が必要ですが、それを無許可で行うと、次のような罰則の対象になってしまいます。

無許可で法定金額を超える工事を行ったら!

  • 3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(建設業法第47条)

それだけではありません。
建設業法違反で罰金刑を科されると、その後許可を取得しようと思っても、欠格要件に該当し5年間は建設業許可が取れなくなります。

もちろん、違反して工事を受注した業者に、こういった罰則があるのは、ある意味仕方ないかもしれません。
でも、気をつけたいのは、元請け業者です。

元請業者にまでリスクが及ぶ!

元請業者が「建設業許可を受けていない下請業者」と下請契約を結んだ場合です。

法定金額以上の工事を請け負ってしまった下請業者に、営業停止と◯◯万円の罰金が命じられた場合、元請業者にも営業停止処分が下ってしまう可能性があります。

元請業者は下請業者との契約の際に、建設業許可が必要な場合には下請業者の許可状況を確認しなければなりません。

これを怠ったとして、「建設業者の不正行為等に対する監督処分第14条第6項」により元請業者まで7日以上もの営業停止処分になってしまいます。

早めに建設業許可を取るのが、オススメです

元請業者にまで罰則が及んでしまい、しかも1週間以上の営業停止処分という厳しい内容です。
このようなリスクの回避やコンプライアンス遵守もあり、最近では500万円未満の工事でも、建設業許可がないと工事を発注しないという元請業者が増えてきました。

建設業許可は、役所の厳しい要件をクリアしたという、信用の裏付けでもあるので、こういった流れは今後も増加すると思われます。
また一昔まえより、許可の要件の証明が厳しくなったという事は、今後益々厳しくなる可能性もあり得ます。

個人でも法人でも、将来的に業務拡大をしたい場合には、なるべく早い段階で建設業許可を取得しておく事を強くオススメします。